レーザー距離計に「なくてはならないもの」トップ10

筆者匿名 日付 9月 30th, 2014

皆さんが何を考えているか、わかります。LDMを買うならどんなところに気を付けたら良いかという質問を、レーザー距離計(LDM)を売っているような人なんかに聞くのは、まるで中古車販売のセールスマンに車はどんなのが良いのかを聞くようなものだ、と言いたいのでしょう。

それでも、なぜ私の意見を参考にしたほうが良いのでしょう?

ライカジオシステムズが最初のLDMを発明した90年初頭は、私は別のプロジェクトに携わっていました。私は、「それはすごいけど、いったい誰がそんなものを買うんだ?」と思っていました。それから10年後、私はLeica DISTO™のグローバルセールス・マネージャーになりました。それ以来、これらクールなツールの設計、製造、そして販売に携わっていますが、直接経験のある者として言えることは、数あるLDMは決して同じではないということです。

以下、私から見た、LDMで「なくてはならないもの」トップ10です。

  1. ISO等級:LDMをお探しなら、ISO等級は製品比較に役立ちます。コンシューマー・レポートの自動車ランキングのようなものです。どんな性能なのかわかります。また、すべて公平に審査されていることも知っています。
  2. 精度証明書:精密測定器を購入するにあたり、それを作ったメーカーが出荷前に精度を本当に確認したのか、どのようにしたらわかるでしょうか?

    そのLDMの較正範囲の実測値が記載された、精度証明書を見ればよいのです。これは、「所轄官庁によって、該当品目またはサービスが要求仕様に準拠していることを証明する」という、「コンプライアンス証明書」とは別のものです。

    それはそれで良いですが、私としてはその月に製造された「平均的な道具」ではなく、自分の実際の道具が正確であること、またその実測値が知りたいわけです。

    すべてのLeica LDMは、計測学者やエンジニアが使う、$5万ドルの精密な絶対距離計(ADM:これも私たちが製造しています)によってキャリブレーションされた範囲を基準にテストされます。ADMは、航空機や粒子加速器など、超精密なツールを作るのに使用するものです。私たちは、測定の専門家ですから。もっと詳しく知りたい方は、姉妹会社のHexagon Metrologyによる、この白書をお読みください

  3. 可動部品なし:LDMのボタンを押したとき、「カチカチ」と音がするようなら、それはカメラの機械式シャッターと同じ原理の、古い技術であることを示しています。

    カチカチ鳴るLDMは、ダイヤル式のスマートフォンみたいなものです。可動式の部品は落としたら壊れる可能性があり、「ソリッドステート」の道具と比べて信頼性は劣ります。せっかくハイテクな道具を買うのなら、最新の技術が使われていることを確認しましょう。

  4. 自動または「インテリジェントな」エンドピース:扉や窓用の穴や基礎が正方形になっているかなど、最も一般的な測定は、対角線の測定であるため、LDMを角に設置する必要があります。

    問題は、LDM本体の底部に厚みがあるため、完全に隅に置けず、その分だけ距離がずれてしまうということです。

    これに対する解決策は、完全に隅まで入るように折り畳み式にする事でした。LDMの裏側にこの仕組みを組み込むことで、LDMのエンドポイントをコーナーの隅まで置けるようになりました。ただ、今度は機器が、自分より後ろの位置から測定していることを把握している必要があります。

    LDMによっては、測定位置を手動で移動させる必要があります。これをすることを忘れてしまうと、測定値がずれてしまいます。そこで、回路に組み込まれていて、それを自動化するエンドピースが必要になります。広げると、そのエンドピースの長さ分、測定値が補正されるため、いちいち気にする必要がなくなります。

  5. 設定可能な「ビープ音」:当たり前のようなことですが、測定が完了したら音で知らせてくれるのは結構重要です。小さなことですが非常に便利です。ただ、音をオンオフできるかを確認しましょう。上位機種では、前から測定しているか後ろからかでビープ音を変えているものもあります。

  6. バックライト付ディスプレイ:これも小さなことですが、屋内で測定することが多い人なら便利な機能です。新型では、小さなセンサーが付いていて、バックライトを自動的にオンオフするようになっています。

  7. IP54準拠:IPとは、Ingress Protectionの略です。防塵、防水のことです。あなたが「日曜大工」レベルなら、IP40です(チリや湿気はあまりよくない、というレベル)。

    プロの方は、IP54以下は買わないようにしましょう。つまり防塵、防水です。コードレスドリル程度には、チリや水滴がついても大丈夫です。ケースにしまう前に、ふき取りましょう。

    活発な現場でLDMを使用している場合は、IP65にします。つまり、耐じんあいと耐噴流 (water jet) です。ここで耐噴流と言う場合、かなり本格的です。IP65に準拠しているか、私たちがトータルステーションをどのようにテストするかを、こちらでご覧ください。

  8. 現実的な動作温度範囲:電子工具に、中西部の冬やテキサスの夏は過酷です。LDMを購入する前に、保管温度と動作温度範囲を確認しましょう。プロ級の工具は、保管温度は -10~70°C、そして動作は-10~50°Cになっています。ちょっと極端な寒さと暑さのように感じるかもしれませんが、外に出したままのトラックが、暑い日や寒い夜にどういった温度になるかを考えてみてください。

  9. 2年保証(最低):安心のためです。単純明白です。有名なメーカーのほとんどは、異常があった場合は単純に交換してくれます(注:車で轢いてしまったら、保証対象外ですからね。そんなに高いIP等級は存在しませんので。)

  10. 金属ネジの三脚マウント:測定でピタゴラスやハイト (高さ) トラッキング などの機能が必要になる場合は、機器が動かないようにする必要があるため、三脚は必需品です。LDMをマウントしたりまたは外したりすることを頻繁にするようなら、安いLDMのプラスチックのものではネジが切れたりつぶれたり割れたりしてしまいます。

    そこで後悔しないよう、金属の三脚ネジにしておけようにしましょう。

    いずれ将来の記事では、「あると便利」な機能の話をしたいと思います。その多くは、Leica DISTOのレーザー距離計にのみ搭載されている機能になります。例えばこいつ。これなどは、実はあるおばあちゃんが、毛糸がどれぐらい残っているかを、日曜日に調べるためだけに使っていたものだそうです・・。